熱源の種類

熱源の種類

燻製の熱源に適しているものは炭とスモークウッドと電熱器でしょう。
キャンプ用のガスコンロも思い浮かびますが、消費するガスの量を考えると長時間の使用には適さないと思います。家庭用のカセットコンロは熱により爆発する恐れがあるので、燻製に使用すべきではありません。

熱燻など強い火力を必要とする燻製に炭は適しています。
量を調節すれば温燻にも十分使用可能ですが、70℃前後で燻煙する温燻の場合、常に温度計に注意して炭の増減により温度調整をする必要があります。
炭には大きく2種類あり、よくバーベキューなどに使用されるものは「黒炭」と呼ばれ、火は点きやすいのですが火持ちは良くないという特徴があります。
もう一つは備長炭を代表とする「白炭」で、非常に硬く白炭どうしで叩くと金属のような音がします。火が点きにくいけど火力が強く、火持ちがよいのが特長です。
掘りこたつに使われていた「豆炭」を熱源に使う方法もあります。
粉末状の炭をピンポン玉くらいの扁球に固めたものです。火力が安定していて、火持ちも良いのが特徴です。全て同じ形状なので、使用する個数で温度管理もやり易いと思います。

遠赤外線の効果があるので、スモークチキンなど表面をパリッと仕上げたい燻製には最適です。
電熱器
電熱器は僕も使っている熱源で、サーモスタットとセットで使うと非常に温度管理が楽に出来ます。
自分が持っているスモーカーの容量や大きさに合う物を選ぶ必要があるので注意が必要です。
僕が住む熊本市では真冬でも600wの熱量で十分温燻が出来るので問題はありませんが、寒くなる地域では1000wくらいの電熱器じゃないとスモーカー内の温度を上げることが出来ないらしいです。

僕が使っている電熱器とサーモスタットは、『燻製道具』のページで紹介しています。
実際にどのように使っているかは、『ベーコンの燻煙』のページで紹介しています。
スモークウッド
燻煙材としてのスモークウッドの特徴は『燻煙材の種類』のページにも書きましたが、ここでは熱源としてのスモークウッドを紹介します。
スモークウッドは粉末状にした燻煙材を棒状に固めたもので、火を点けると線香のように煙を出しながらゆっくり燃え続け増す。チップのように炭や電熱器を必要としないので、スモーカー内の温度はあまり上がらず、冷燻には最適な熱源になります。
火が点いているスモークウッドに一握り程度のチップを盛ると、温燻が出来るくらいまで温度を上げることができます。

スモークウッドがないと冷燻は出来ないとまでは言いませんが、冷燻には大変適した熱源(燻煙材)だと言えます。